2020年にはじまる「新学習指導要領」準備・心構え・ポイントは?

教育ニュース

2020年春から、公立小学校で全面実施される「新学習指導要領」。うちの子供は新1年生と、新4年生でやはり気になります。プログラミングの方に注目しすぎて実際に、「何が変わるのか?」「準備など必要なのか?」あまり考えていませんでした。

受験をするかどうかも決めていないからこそ気になる 「新学習指導要領」 。少し見ていきたいと思います。

2020年度 小学校の成績の付け方も変わるの?

「学習指導要領」・・・私も時々耳にするのですが、実際には良く知らないので教育学部出身の夫に尋ねると・・・

だいたい10年に一度改訂している 教育課程(カリキュラム) で、教科書や時間割はこれを基につくられ、全国どこでも同じ水準の教育を受けられるように、文部科学省 定めている・・・とのこと。

新学習指導要領は、「生きる力 学びの、その先へ」

「新学習指導要領」 は、小学校では2020年度から、中学校では2021年度から、高等学校では2022年度から変わります。

この「生きる力 学びの、その先へ」って深い言葉ですね。

実際、私自身大学まで行かせてもらって、ずっと明確なビジョンを持たないまま大人になってしまいました。

今みたいにインターネットも携帯電話もない時代に学生時代を過ごしたので、情報源はテレビや本、新聞、雑誌が良いところで情報は確かに少なかった。

私の場合はやっと自分が何をやりたいのか分かったのは高校2年くらい。 でも、将来何になろう!って考えることは、小さなころからできたと思うんです。

もちろん情報があるからと言って、 明確なビジョンがあるか?と言ったら違いますけど・・・

個人的に自分自身のことを振り返ると、親には「小さな頃からこういう仕事があるよ」とか、「働く意味」とかを教えて欲しかったなと思ったのが正直なところです。

今の時代、専業主婦は少なく、男女関係なく働くことになります。子供の世代はなおさらですよね。

「生きる力 学びの、その先へ」 ってその通りですよね。子供には苦労しないで生きて欲しいけど、優秀な外国人も日本にどんどんやってきて、共存しないといけない。難しい時代です。

大学に行こうと、行かなくともいいから、自分自身で考えて行動し、責任を持てる人生を歩んで欲しい。

私自身は明確なビジョンが全然持てなかったので、自分の子供には、早い段階でお仕事って何だろう?と言う意味を考えて欲しくて、子供と一緒に「お仕事体験イベント」や、「著名人にお話を伺えるイベント」に良く行きます。

そう考えると、この 「新学習指導要領」 の「生きる力 学びの、その先へ」 って共感してしまうのです。

学びの、その先へ・・・は、学んだ後、 生活や社会での出来事に関連付けて考え、活かしていくことが期待されるのですね。

まあ、正直そうはいってもお勉強ができる子どもは著名な学校に入学しやすいとは思っていますが・・・

「新学習指導要領」は、どう変わる?

旧「学習指導要領」新「学習指導要領」
「何を学ぶか」を重視。 「何ができるようになるか」や「どのように学ぶか」を重視。

この先、社会がどう変化していくのかは予測困難です。AIが仕事を奪うともいわれています。

保護者の働きかけがある子供の学力は高いという傾向

保護者の働きかけがある子供の学力は高いという傾向があります。
例えば……以下の通り

□学校や友達のこと、地域や社会の出来事など家庭での会話が多い。
□テレビ・ビデオ・DVDを見る時間などのルールを決めている。
□テレビゲーム(携帯電話やスマートフォンを使ったゲーム等を含む)をする時間を限定している。
□子供に本や新聞を読むようにすすめている。
□子供に最後までやり抜くことの大切さを伝えている。
□自分の考えをしっかり伝えられるようになることを重視している。
□地域や社会に貢献するなど人の役に立つ人間になることを重視している。

平成29年度全国学力・学習状況調査を活用した専門的な課題分析に関する調査研究

また、保護者には、子供たちの「生きる力」を育むには、学校での学びを日常生活で活用したり、家庭での経験を学校生活に生かしたりすることが、とても大切で、子供が学校で学んだことについて、家庭で、ぜひ話してみてください。と求めています。

まあ、この辺りは核家族ばかりで、しかも夫婦共働きの今の時代に求められても辛いですけど・・・無理なんでは?とも思いますが。

実際に子供たちの学びはどう変わる?

アクティブ・ラーニング カリキュラム・マネジメント
主体的・対話的で深い学びの視点から「何を学ぶか」だけでなく「どのように学ぶか」も重視して授業を改善します。カリキュラム・マネジメントを確立して教育活動の質を向上させ、学習の効果の最大化を図ります。
一つ一つの知識がつながり、「わかった!」「おもしろい!」 と思える授業に 見通しをもって、粘り強く 取り組む力が身に付く授業に。学校教育の効果を常に検証して改善する。
周りの人たちと共に考え、学び、 新しい発見や豊かな発想が 生まれる授業に 自分の学びを振り返り、次の学びや生活に生かす力を育む授業に。教師が連携し、複数の教科等の連携を図る。
地域と連携し、よりよい学校教育を目指す。

「アクティブ・ラーニング」という言葉が出てきましたけど、 これからの時代に求められる資質を考えると、どのように学ぶかは重要なんでしょうね。

要は、子ども自身が興味や関心を持ち、自分から学ぶことでしょうね。

それ以外でも、以前よりディスカッションの場が増えそうです。そのほか、ある教科で学んだ知識や生活で身に付けた知識を、別の学びに関連付けられる子が求められ、自分なりの答えを見つけることができる子どもが有利そう。

まとめ

  • 子ども自身が興味や関心を持ち、自分から学ぶ
  • ディスカッションの場が増える
  • 身に付けた知識を、別の学びに関連付けられる
  • 自分なりの答えを見つけることができる

↑これができると良さそうです。

また、 社会に出てからも学校で学んだことを生かせるよう以下の3つを考えているそうです。

  • 人生や社会に生かすための学びに向かう力、人間性
  • 生きた知識と技能の習得
  • どんな状況下でも対応できる思考力・判断力・表現力

そして、どうやらこの3つの資質・能力を育むために、言語能力、情報活用能力を育てることが重要と考えられ、小学校の段階から外国語、プログラミングを学ぶことが重要だと判断したそうです。

新たに取り組むこと、これからも重視することは?

プログラミング教育 コンピュータがプログラムに よって動き、社会で 活用されていることを体験し、学習します。
外国語教育 「聞くこと」「読むこと」 「話すこと」「書くこと」の力を総合的に育みます。
道徳教育 自分ごととして 「考え、議論する」 授業などを通じて道徳性を育みます。
言語能力の育成 国語を要として 全ての教科等で子供たちの言葉の力を育みます。
理数教育 観察、実験などによる科学的に 探究する学習活動や、データを分析し、課題を解決するための 統計教育を充実します。
伝統や文化に関する教育 我が国や郷土が 育んできた日本の 伝統や文化を学びます。
主権者教育 社会の中で自立し、 他者と連携・協働して 社会に参画する力を育みます。
消費者教育 自立した消費者を育むため、 契約の重要性や消費者の権利と責任などについて学習します。

このほかに、「体験活動」「キャリア教育」「起業に関する教育」「金融教育」「防災・安全教育」「国土に関する教育」などもあるようです。なかなかもり沢山ですね。

子供が学ぶ教科は何?

•国語
•社会(3~6年)
•算数
•理科(3~6年)
•生活(1,2年)
•音楽
•図画工作
•家庭(5,6年)
•体育
•外国語(5,6年)
•特別の教科 道徳
•外国語活動(3,4年)
•総合的な学習の時間(3~6年)
•特別活動

こうやって教科だけをみると、昔とほとんど変わらないみたいですが、 「教師が連携し、複数の教科等の連携を図る」と言うように、どこかの教科のなかに「 プログラミング教育 」を絡めて指導したり、「理数教育」と言って、 観察、実験をして科学的に探究したり、データを分析、統計についても小学生からも勉強することとなります。

どちらかと言うと、英語だけはなんとかコミュニケーション取れる昔で言う理系人間を作りたいようにも取れますが、たぶん理系、文系などの枠に捕らわれず、柔軟に対処できる人を育てたいのかな?と感じました。

私のママ友でも 「探求」「探求」 言って子供を私学の小学校に入学させましたが、たしかに時代は「探求」かも?

英語やプログラミングは成績が付くの?

  • 英語は、5・6年生では教科となって評価が付く!
  • プログラミングは、単体の教科ではなく、評価はない

と言う事の様です。

5年生は毎週1時間は英語の授業、成績表に評価が!

以下は、 外国語活動について

外国語活動小学3・4年生小学 5・6年生
年間学習時間年間35時間 年間70時間
内容「聞く」
「話す」
「聞く」
「話す」
「読む」
「書く」
成績表での評価 なしあり
評価の対象英語を使ったコミュニケーションを重視。
「何ができるようになっているか」
「相手に配慮して伝えようとしているか」
といったことを評価。

小学校の段階では文法もやらないそうです。英語で自分の気持ちや考えを伝え合う体験を通じて、楽しみながら言語の習得することを目指しています。

とは言え、 小学 5・6年生の学習は、中学校以降の学習に繋がるように考えているそうです。

先生については、担任が教えるケースと、専門教師が教えるケースとどちらもありそうです。

うちの子どもの小学校の場合は、現3年生の段階でも、外国人の先生が教えているそうです。ただ、現段階では同じ公立小学校でも1時間授業をやる学校と、やらない学校と差があって、息子の学校は学期ごとで4回。でも隣接する学校は週に1回やっているそうです。

このばらつきが、2020年からはなくなるということですね。

小学 5・6年生になると年間70時間となるので、毎週1時間は英語の授業がありそうです。

プログラミングは、教科としては存在しない

令和元年補正予算でも、小学校に1人1台PC配布と言うのがありましたね。

現状PCを日本全国にに配布してもインターネット接続から、ソフト・・・考えたらきりがないレベルで大丈夫ですかね・・・

プログラミングについては、「未来の学びコンソーシアム」に参加して分かりましたが、地域の方の力に頼ったものが多かったです。チューター方式を取り、チューター役を地域の大学、高校、高専の学生にお願いし、彼らはそれで単位を貰えるとかそんな感じでした。

国は、田舎が不利にならないようにICT整備を行っていますが、実際には田舎だからとか都会だから・・・関係なく、各教育委員会の考え方次第かなとも感じますね。

さて、小学校にプログラミング教育を導入する理由は、プログラミング的思考を身につけて欲しいからと書いてあります。でも、プログラミング思考とは何でしょう?

プログラミング的思考 とは?

自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力。

小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について

と書かれています。

もう少し優しく言うとこうなります。↓

  1. 問題の発見
  2. 問題の定義、解決への方向性
  3. 計画の予測と実行
  4. 振り返り

私の様に文系で感覚的に生きている人間には向いてない感じですが、順序通り考えれば、Aがだめなら、Bかな?と考えていけるということでしょうか?

小学校におけるプログラミング教育の実施例は?

こんな感じです。

総合的な学習の時間 自分の暮らしとプログラミングとの関係を考え、そのよさに気付く学び
理科電気製品にはプログラムが活用され条件に応じて動作していることに気付く学び
算数図の作成において、プログラミング的思考と数学的な思考の関係やよさに気付く学び
音楽創作用のICTツールを活用しながら、音の長さや高さの組合せなどを試行錯誤し、音楽をつくる学び
図画工作表現しているものを、プログラミングを通じて動かすことにより、新たな発想や構想を生み出す学び
クラブ・部活クラブ活動において実施

たとえば、こんな感じでしょうか・・・

  • 低学年なら総合の時間で「プログラミングが社会でどう活用されているか」考えるとか。
  • 理科なら、無人の水やり機をプログラミングで制御するとか。
  • 算数なら、円や四角形を、コンピューターを使って描くとか。

だと思います。

まとめ

2020年、遂にはじまる「新学習指導要領」 。新5年生と新6年生は英語の成績に評価も付き、特に受験を考えているなら気を付ける必要がありますね。

プログラミングはすぐにどうこうと言うこともありませんが、むしろプログラミングが苦手(プログラミング思考が苦手)だと、苦労する可能性はありますね。

ちなみに、英語はあまり話せない夫は、SEみたいな仕事をしています。コードが書けて読めるので、海外出張も通訳なしで一人で行くことが多いです。

プログラミングは世界共通言語。そういう世界もあるんだなと近頃感じます。

この英語と、プログラミングはやっておくと良いのでは?と感じます。

参考:「新学習指導要領」

コメント

タイトルとURLをコピーしました